黴ブログ

好きなものやことを、徒然なるまま書き散らす。

ラブライブ!サンシャイン!!を観て思う 彼女らと同じく俺たちもまた輝きたいのだ

大晦日も過ぎ、いよいよ2018年がスタートしましたね。皆様新年あけましておめでとうございます。今年も飛躍の年にしてぇ、輝きを求めて行きてぇ、と今から気合がみなぎっている所存でございます。

 

さてさてそんな訳で2018年の幕が上がった訳だが、2017年の年末はいかがお過ごしだっただろうか。僕はというと今回も何かと慌ただしい年末だったが、深夜に再放送されていたアニメ・ラブライブ!サンシャイン!!を観て、明日への活力をチャージしたりしていた。僕が今年も無事に新年を迎えられたのは、ラブライブ!サンシャイン!!のお陰といっても過言ではない。ありがとう、ラブライブ!サンシャイン!!。ビバ!ラブライブ!サンシャイン!!。

 

何を良い年した大人がラブライブ!サンシャイン!!連呼しているんだ、キモ、あっちに行け!という声が聞こえて来そうだ。どうかブラウザバックしないでくれ。俺の話を聞いてくれ。

 

深夜、何気なくテレビを眺めていると始まったラブライブ!サンシャイン!!の再放送だが、始めは僕もそう思った。「もう俺はアニメ観てキャッキャッ出来ないわ、チャンネル変えるべ」と、思いリモコンに手を伸ばした。しかし、田舎の普通の女子高生である登場人物たちが「私たちも輝きたい!」と、スクールアイドル・Aqoursとして、涙あり笑いありの青春を全力全身で駆け抜けていく様に、目が離せなくなってしまった。気が付くと再放送された全話を観終えてしまった。とても面白かった。いつの間にか、輝きたい!と奮闘する彼女らに勝手に心を重ねてしまっていた。輝きたい!と願う、心の奥底にあるアツいエモーションを刺激されてしまったからだ。

 

スクールアイドルこそ目指してはいないものの、自身の日常を送る僕らにも、そんな輝きたい!という思いは存在する。思えば、子どもの時分からそうだった。小さい頃の僕といえば、とにかく仮面ライダーウルトラマンに憧れ、悪を挫く正義のヒーローになりたい、カッコ良くなりたいと、常に願っていたように思う。10代になるとイケてないボンクラ学生ながら、カッコ良い各国のロックスターたちに憧れ、「俺もこんな風に何かやらかしてみてぇ」とギターを手に取り、バンドを始めた。歌もギターも引く程ヘッタクソだったけれど、「カッコ良かったよ!」「面白かったよ!」と声を掛けられるとたまらなく嬉しかった。

 

要はしょぼくてしょうもない、そんな自分ではない何者かになりたかったのだ。しかしそんな変身願望もある一定の年齢になると、どこまで行っても結局は自分は自分でしかなく、いつだって自分の持っているカードで勝負しなくてはならない、ということにはたと気が付くのだ。一見華やかに見える仮面ライダーウルトラマンやロックスターもまた人間。急に生活が180度変わるような魔法や変身はなく、結局は自分は自分のままに変わりながら、勝負していく他ない。いつかoasisがSupersonicにて歌っていたように、あくまで自分自身のまま、人生という荒波を戦っていかなくてはならないのだ。

 

人間の生活は時として困難に阻まれることも多い。そんな時、心にある輝きたい!という思いはシュルシュルと音を立ててしぼんでいき、いつだって目の前のことだけでいっぱいいっぱいになってしまう。心なんぞはポキポキと簡単に折れてしまう。しかしそんな時こそ心を強く持ち、負けてられねぇわと、まだまだ終わってねぇのだと、俺たちだって輝きたいのだと、歩いて行きたいではないか。かつて憧れた正義のヒーローや、偉大なロックスターたちがあの頃僕らに教えてくれたのは、そんな強さとエモーションだったのではなかったか。

 

忙しさに我をも忘れてしまうかのような年末、忘れかけていたそんなエモーションに気付かせてくれたのは他でもない、ラブライブ!サンシャイン!!だったのだ。彼女たちは諦めない。襲い来る様々な困難にも負けずに、輝きたい!の一心で、普通の女子高生ながら立ち向かっていく。そうして始めこそボロボロだったが、1期最終話では圧巻のパフォーマンスで多くのオーディエンスを圧倒するのだ。あくまでも、自分自身のまま。輝きたい思いを胸に、ひとつひとつ壁を乗り越えて。

 

「そうだ、彼女たちと同じく俺たちもまた輝きたいのだ!」と、年と共に忘れかけていた青春のきらめきや、輝きたいと追い求める情熱を思い出したような心地がした。2018年、気持ちも新たに輝きを求めて行こうじゃないか。胸の高鳴る方へ、歩いていこうではないか。ひとつひとつ自分自身のままで。そうしたらきっとまた、何かが始まっていくはずさ。いや、きっと何かが変わる。そんな気がしている。皆様2018年もよろしくお願いしますね。

 

 

 本日のテーマソング

DOPING PANDA/Crazy

 

 

 

 

 

 

 

俺的2017年よく聴いた音楽大賞10選

年末も深まり早くも大晦日。2018年も数時間後に迫って来ましたね。そこで今年2017年の締めくくりとして、今年よく聴いた音楽を10グループに絞って紹介したいと思う。しかしあくまでも、俺的2017年よく聴いた音楽大賞である。2017年リリースの新譜は勿論のこと、過去にリリースされた作品も全て含めて、僕が「今年よく聴いた音楽」を余すことなく、思いのままに紹介していきたい。新年のレンタルの参考にするも良し、「なるほどねぇ、アツいねぇ」と読むのもまた良しだ。

 

そんな風によく聴いた音楽を紹介することで、2017年がどんな年だったのかまた違った形で見えてくるはず。そんな調子で今年1年を総括していこうではないか。それでは早速、気合入れていってみましょう。以下、10選いっくよん!

 

LOSTAGE/In Dreams

 

まずは今年満を持して発売されたLOSTAGEのIn Dreamsから。一般の販売店では流通させず、自身の運営するTHROAT RECORDSの店舗や通販、またライブ会場のみでの販売に挑戦した本作。

 

内容も本当に素晴らしく、LOSTAGEらしいゴリゴリに攻めた楽曲がカッコ良いのは勿論のこと、「窓」や「ポケットの中で」や「僕のものになれ」といった楽曲たちから伝わる優しさに何度勇気付けられたことか。何か始めようとする時やここ一発の力が欲しい時など、日常にある些細な場面で何度もそっと背中を押して貰った気がする。

 

syrup16g/delaidback

 

今年発売の本作delaidback。未発表曲を集めたアルバムながら、ただの未発表曲集ではなく、syrup16gが持つ魅力や底力がふんだんに盛り込まれた凄いアルバムだと思う。絶え間なく続く生活の奥底にある、絶望や希望に情けなさやエモーションなど、様々な感情が浮かぶようなアルバムで、一時期狂ったように聴いていた。

 

鬱ロックだなんて言われがちだけれど、そんな薄っぺらな言葉では表現しきれない、ふとした瞬間に気付く人間の複雑な内面が様々映し出された万華鏡のような1枚だ。再結成後リリースした作品の中で、個人的に1番好きなアルバムでもある。

 

delaidback

delaidback

 

 

THE YELLOW MONKEY/THE YELLOW MONKEY IS HERE.NEW BEST

 

今年リリースした再録ベスト。中学時代、夢中になって聴いていたTHE YELLOW MONKEYのギラギラとした過剰さとエロさに代わって、大人の余裕とロックンロール感のある良い意味でラフな演奏がぎっしりと詰まっていて、これがもう滅茶苦茶カッコ良い。

 

今年、以前まで勤めていた会社を退職した際には、「プライマル。」をテーマソングのように聴いていったっけ。元はイエモン解散時にリリースした曲だけあって、聴くたびに退職した際の不安と期待が入り混じる心情にリンクしてしまう。収録されている「プライマル。」は、当時抱えていたであろう葛藤も未練も1週したように爽やかで楽し気で、漂うそんな優しさに僕自身も背中を押されるような心地がしたものだ。

 

 

銀杏BOYZ/エンジェルベイビー

 

今年3か月連続シングルリリースを成し遂げた銀杏BOYZの、記念すべき1発目のシングル。3作リリースされた中では、これが1番好き。峯田氏も僕らファンも、同じように年を重ねて今では立派な大人になってしまったけれど、それでも変わらずにロックンロールへの愛を、ロマンチックに歌う姿に心を打たれてしまった。もうね正直に白状すると、初めて聴いた時には思わず泣いてしまったもん。

 

時間が経って大人になっても、変わらぬ悶々とした思いはやっぱり今でもある訳で。しかしそんな思いもそのままに、まるで「僕ら大人になってしまったけれど、それでもまだいけるよな!」と言われているような1曲で、初めて聴いたあの頃と同じく聴くたびに胸がギュッと締め付けられてしまう。最高か。

 

エンジェルベイビー(通常盤)

エンジェルベイビー(通常盤)

 

 

THE BACK HORN/イキルサイノウ

 

今年はやたらにバックホーンばかり聴いていた気がする。特によく聴いたのがこちらのイキルサイノウ。バックホーン特有のドロドロとしたある意味グロテスクな世界観はそのままに、儚さや優しさ、生きることの力強さなんかもひしひしと感じられて、落ち込んだ時なんかによく聴いたものだ。

 

アルバム全体の流れも素晴らしく、特に9曲目の「赤眼の路上」が狂おしいくらいに好き。儚くも泥臭い演奏に、

 

死にゆく勇気なんかない それなら生きるしかねえだろ

作詞作曲THE BACK HORN 「赤眼の路上」より引用

 

と、力強さに溢れた歌詞を叫ぶボーカル。ビリビリと伝わってくるアツいエモーションによって、シュルシュルとへこみ小さく萎んだ心に、徐々に火が付いていくのを感じる。聴くたびに負けてらんねぇわ、とアツい気持ちが蘇ってくるのである。今年何度も聴いたけれど、これからもずっと聴いていくであろう名盤。

 

イキルサイノウ

イキルサイノウ

 

 

65daysofstatic/The Destruction Of Small Ideas

 

今年はポストロックに目覚めた1年でもあった。特に65daysofstaticをよく聴いた。静と動を繰り返しながら、時に儚く時に激しく飛び回るピアノやギターのメロディが美しい。 一見無機質なように見えて、徐々に広がっていく叙情的な音の景色にうっとりとさせられてしまった。

 

中でも初めて聴いたこのアルバムがすごく好き。人恋しくなる深夜にピッタリで、ふと寂しくなるたびによく聴いた。歌が無くても演奏のみでこんなに心に響く音楽があるのかと、驚いたもの。ライブがあれば是非観に行きたいバンドのひとつだ。

 

The Destruction Of Small Ideas

The Destruction Of Small Ideas

 

 

Jimmy Eat World/Futures

 

友人から借りて聴いて、ビックリしたのがJimmy Eat Worldのこのアルバム。2016年にエモ系のバンドにハマってから、色々なバンドを聴いたけれど、やはりJimmy Eat Worldは最高にカッコ良い。秋口の何だかおセンチな気分の時や、「エモ系が聴きてぇな」という気分の時に本当によく聴いた1枚だ。

 

こちらも各曲は勿論、アルバム全体の流れが素晴らしい。特に「Work」から「Kill」の流れが凄まじく良いのだ。静かに始まる緩やかな出だしから突入する、疾走感のあるセンチメンタルなメロディのサビ。「最高かよ!」と毎度思ってしまう。音楽的にはよく用いられる手法だけれど、流石は王者Jimmy Eat World。カッコ良くセンチメンタルかつ叙情的に魅せてくれる。

 

Futures

Futures

 

 

・DRIVE LIKE JEHU/YANK CRIME

音楽好きにはあるあるな、音楽を次々と遡って聴いていく旅の中で、エモの流れで今年発掘したのがこちらのDRIVE LIKE JEHUのアルバム。複雑な構成の曲展開ながら、ひたすらに疾走し続ける楽器陣のソリッドな演奏が、とにかくカッコ良いポストハードコアバンドだ。

 

特に「Golden Brown」という曲が好きで、何度も聴いた。何とも形容しがたい不思議なメロディの中で、ふとした瞬間に香るキャッチーさが中毒性抜群で、飽きずにひたすら繰り返し聴いていたっけな。何度聴いても新たな「カッコ良い!」が見つかる、そんな中毒性のあるバンド。

 

Yank Crime

Yank Crime

 

 

Led Zeppelin/Led Zeppelin Ⅳ

 

振り返ってみれば今年は、これまであまり聴いてこなかった60年代や70年代のアーティストもよく聴いた1年だった。現在26歳の若輩者故、所謂ロックンロールのムーブメントをリアルタイムで体験していないのだけれど、それでもこのアルバムを聴いて、当時のリスナーの受けた衝撃に妙に納得してしまった。いやだって、こんな凄いアルバム聴いたらそりゃ絶対ビックリするでしょ。2017年の今聴いてもビックリしたんだもの。それくらい今年聴いた中で衝撃を受けた1枚。

 

曲も演奏も、当時のメンバーのビジュアルも、全てにおいてちょっとこれはカッコ良すぎじゃないだろうか。特に「Stairway To Heaven」の今にも空に昇っていくようなギターソロ。カッコ良すぎでしょ。ジミー・ペイジのこの曲のギターには、確実にロックンロールの魔物が宿っていると思う。個人的に、この曲をギターで完コピするのが2018年の目標のひとつである。

 

Led Zeppelin IV [REMASTERED ORIGINAL1CD]

Led Zeppelin IV [REMASTERED ORIGINAL1CD]

 

 

・Catfish And The Bottlemen/The Balcony

 

2017年の夏頃に最も僕の心を掻っ攫ったのが、彼らCatfish And The Bottlemen。今年2017年の夏はCatfish And The Bottlemenと共にあった、と言っても過言でないくらいヘビロテして聴いていた。

 

00年代のロックンロールリバイバルのバンドたちのような熱い無骨さと、UKのバンドらしいクールなスタイリッシュさも同居した音作り。照り付ける暑い太陽の下で、爆音で聴くCatfish And The Bottlemenの音楽は、そんなロケーションにぴったりで実に気持ち良かったのを覚えている。

 

ザ・バルコニー

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  • アーティスト: キャットフィッシュ・アンド・ザ・ボトルメン,キャットフィッシュ&ザ・ボトルメン,ヴァン・マッキャン
  • 出版社/メーカー: Hostess Entertainment
  • 発売日: 2014/10/15
  • メディア: CD
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・音楽の鳴り響く1年だった2017年

 

何気なく書き始めた、この俺的2017年よく聴いた音楽大賞10選だけれど、こうして見ると「とにかく音楽の鳴り響く1年だったなあ」と感じる。退職もあって、悩みや葛藤や決断もこれまで以上に多い1年だったけれど、振り返ればその分、日常の中の様々な場面で心にはいつも音楽があったのだと改めて思うのである。励まされたり勇気付けられたり、時に浸ったり。やたらに泥臭くてアツい音楽やセンチメンタルな音楽に、優しい音楽が多いのがその辺りを如実に物語っていますね。

 

2018年はどんな音楽に出会うのか。そしてこれからどうなっていくのか。まだまだ先は分からないけれど、2018年も目標に向かって歩を進めていけたら良いな。希望を胸に2018年もドーンといこうではないか、ドーンと。もう今から気合に満ち溢れている。まだ見ぬ2018年も希望を込めて、皆様来年もよろしくお願い致します。

 

本日のテーマソング

GOING STEADY/銀河鉄道の夜

 

 

 

灰色のクリスマスを余儀なくされた僕たちへ

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クリスマスが今年もやって来る。テレビを見れば、ケーキやチキンなどのCMや特集がわんさか流れ、町に出ればプレゼントを買いに賑わう人たちや、綺麗なイルミネーションに集まるカップルたちの姿を見ることができる。今年の24日は日曜日ということもあって、きっと当日は盛り上がることだろう。

 

実に楽し気で良いなあと思うのだけれども、この世ではどうしても有象無象の全ての物事において、陽と陰、または正と負、強者と弱者といった具合に、2つの勢力に分かれてしまうのが悲しいところ。クリスマスもまた然りだ。クリスマスも分かれてしまう。それも明確に。笑っている者と泣いている者に。勝ち組っぽい者と負け組っぽいものに。町がクリスマス特有のハッピーなムードに溢れるたび、そんな残酷な線引きが明確に、浮彫になってしまうのだ。

 

何故そんなことを考えていたかというと、先日ネットを見ていた際、ある記事が目が留まったからだ。幸せなクリスマスのムードに隠れ、人知れずクリスマスを憎んでいる人たちも一定数いるのだ、という内容の記事であった。そこでは何故クリスマスが嫌いなのか、その理由をそれぞれ述べていたのだけれど、その意見に心を撃ち抜かれてしまった。記憶の奥底に沈めて忘れていた、傷だらけの青春の日々を思い出して、余りのエモさに悶えてしまった。

 

そこにはおおよそこんな意見が寄せられていた。「恋人と過ごす日!みたいな世間の風潮が嫌だ」「クリぼっちって言葉がまず不快」「人混みが多すぎて嫌だ」「仕事を始めてから嫌になった」などなど。なるほど、これ全部分かるわ。分かり過ぎる程分かるし、俺は君たち全員抱きしめたいよ。

 

思い返せば子どもの頃を除いて、僕もクリスマスにあまり良い思い出がないのだ。似たような友人たちと「何がクリスマスじゃ!彼女いなくても負けてらんねぇんだよ!」と町に繰り出したは良いものの、カップルのあまりの多さに気圧され、敗北感と共に帰宅した高校時代。恋人と過ごす友人たちのツイートを眺めながらバイトを終え、ひとり負けじと愛機のフェンダージャズマスターと購入した来たケーキと共に、自撮りツイートに励んだ大学時代。就職してからは遅くまで働き、何故か頂いた1ホールのケーキをぶら下げて帰ったっけ。吉井和哉氏のバッカを聴きながらひとりで食べてて、あの時は寂しさと量の多さにちょっと本気で泣くかと思ったな。

 

それ故に、クリスマスを忌み嫌う人たちの気持ち、よく分かる。かつての僕もそうだった。しかし、だからこそ。ふてくされていてはいけないのではないか。灰色のクリスマスを余儀なくされた、僕たちにしか出来ない楽しみ方があるのだから。

 

とにかく、そんな灰色のクリスマスを受け入れるのだ。自暴自棄にならずに、そんな状況さえも笑いの種にしてしまえば良いではないか。そんなしょっぱいクリスマスという場数を多く踏んできた為、面白エピソードには事欠かないのが僕らじゃないか。友人知人や同僚などを、後で爆笑の渦に巻き込んでしまおう。最後に笑えれば、それでオールオッケーだ。そしてハッピーな人間関係を築いていこうじゃないか。

 

先日、前述したしょっぱい高校時代を共に過ごした友人から、クリスマスに会おうではないか、と久々に連絡が来た。高校時代を思い出し「今年のクリスマスはぶちかまそうぜ」と送ったところ、「とことんやってやろうよ」と返信があった。お互い、いくつになっても熱いマインドは何も変わっていない。今年もまた、どんな面白可笑しいエピソードが生まれるのか楽しみだ。

 

恋人がいようがいまいが、仕事があろうとなかろうと、予定があろうとなかろうと、好きだろうが嫌いだろうが、それぞれがハッピーな日であれば良いではないか。皆等しく笑顔のある1日になることを祈っている。少し早いけれど、メリークリスマス。

 

本日のテーマソング

吉井和哉/バッカ

 

 

 

 

関西出身のロックバンドが最高に熱いし、カッコ良い。

普段ウォークマンで音楽を聴いていることが多いのだけれど、ある日はたと気付いたことがある。「あれ、俺最近関西のバンドばっかり聴いておる・・・」とふと思ったのだ。関西のバンドといっても、現在は東京で活動しているバンドや今も地元で活動しているバンドと様々だけれど、最近好きでよく聴いているバンドがどれも関西出身のバンドばかりなのである。

 

運命の一致か何なのか。ただひとつだけいえるのはどのバンドももう最高に熱いし、死ぬほどカッコ良いということだけだ。高鳴る衝動に心も身体も打ちのめされるような、そんなバンドばかり。「最近何かつまんねぇな~」とお嘆きのロックファンの方々にこそ、是非とも聴いて欲しい。今回は退屈を打ち破り、心と身体に効く関西のバンドを一方的に紹介していきたい。血沸き肉躍るような、ゴリッゴリのロックを爆音で聴いてブチ上がろうじゃないか。

 

・Age Factory

 

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まず初めに紹介したいのがこちら。奈良県を拠点に今や全国で活動する3ピースオルタナティブロックバンド、Age Factory。

 

友人の車の中で、「カッコ良いバンドがあるんだよ!」と聴かされたのが彼らとの最初の出会いであった。聴いた瞬間から、「な、何だこれ!カッコ良いー!!」と少年のようにビックリしたのを覚えている。テレキャスターから飛び出す切れ味の鋭いソリッドなギターに、パワフルで緩急自在なリズム隊。それに乗るボーカル・清水氏の感情と魂を塊にして吐き出すようなハスキーな歌声。エモーショナルながらどこか寂しさを感じる楽曲も相まって、もうぼっこぼこに打ちのめされてしまった。

 

肉体に訴えかける衝動的な部分と、心にグサっと刺さっては優しく沁み込むセンチメンタルな部分が同居しているバンドだと思う。そういうバンドは、中々いないような気がする。1度ライブで観たいバンドのひとつだ。

 

RIVER

RIVER

 

 

・GEZAN

 

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 大阪で結成され、現在は東京を拠点に活動しているバンド、GEZAN。彼らの自主レーベルである十三月の甲虫主催のイベント、全感覚際17が開催されたのも記憶に新しい。破壊的かつ暴力的な楽曲の中にキラリと光る、ポップさと文学性が何とも魅力的なバンドである。何というか中毒性が半端じゃないな、と彼らの楽曲を聴くたびに思う。ノイジーでサイケディックなパンクサウンドにやられながらも、気付けばまた何度も聴きたくなってしまう。そんな不思議な中毒性のあるバンドだ。

 

良いロックバンドに出会った時って、いつだって「何だこれ!?」という形容し難い衝撃があるものじゃないですか。僕にとって今年最もそんな「何だこれ!?」をさらったのが彼ら、GEZANだ。ノイジーだったりサイケだったりと爆音で疾走しながらも、時折香る叙情性に圧倒されてしまう。見慣れた風景がまた違って見える。そんな時がある。激しいばかりではなく、文学的かつ叙情的な風景が見えるような彼らの音楽に、いつだって心を締め付けられてしまう。カッコ良いバンド特有の、「何だこれ!?」があるバンドだと思う。

 

 

凸-DECO-

凸-DECO-

 

 

8otto

 

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 次は大阪出身のロックバンド、8otto。最近の僕はというと、もうずっと8ottoばかり聴いている。the strokesの如き、極限まで無駄を省いた洗練されたバンドサウンドが気持ち良い。ひたすらにクールでソリッドな音像に思わず身体を揺らしてしまう、そんなロックンロール。

 

しかし、ただクールなだけが魅力じゃない。1曲の中で、冷静さと情熱の間を行ったり来たりする、その楽曲構成の巧みさが最大の魅力だと思う。ギターやベースにドラムやボーカルといったピースがぴったりとはまったように、それぞれのパートが複雑に絡み合って展開していく様の、何て気持ちの良いことか。歌も演奏も曲の中でそれぞれ見せ場があって、結果全パートめちゃくちゃカッコ良い。クールさも持ちつつ、ロックンロールの熱さやカッコ良さを体現したような、めちゃくちゃカッコ良いバンドだと思う。

 

また現在は、メンバーそれぞれ普段は別の仕事をしながらも、アジアンカンフージェネレーションの後藤氏のプロデュースで6年ぶりにニューアルバムも発売され、今後の活動に注目が集まっている。普段は働きながらバンド活動を行う。不況といわれる音楽シーンで8ottoの提示した新しい音楽活動のあり方が今後どうなっていくのか、いちファンとして目が離せないし、今後も応援していきたいと思う。

 

Dawn On

Dawn On

 

 

LOSTAGE

 

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関西のバンドといえば、これは外せない。奈良県で活動するロックバンド、LOSTAGEである。たびたびこのブログでも紹介しているため、知っている方も多いだろう。

 

デビューから一貫して、エモやポストハードコアといったオルタナティブなロックからハードロックなどを基調とした、有無を言わせず「カッコ良い!」と思える音楽を鳴らし続けているバンド。最近では「ポケットの中で」のMVに見られるように、歌に焦点を当てた生活の中で浮かんでは消えていく様々な感情をすくいあげるが如き、優しい曲も増えている。ここ一発の力が欲しい、そんな時にこそ聴きたくなってしまう。そしてそのたびに「お前も頑張れよ!」といわれているような気がして、いつだって目頭が熱くなってしまうのだ。

 

また度重なるメンバー脱退から、メジャーやインディーのフィールドを数々渡り歩き、現在は自主レーベル兼レコードショップとしてTHROAT RECORDSを経営するなど、バンド活動における飽くなき探求心も素晴らしい。先の8ottoもそうだけれど、現状に満足せずに不器用ながらも常に前進して活動を続ける様は、いちファンとして応援したいし勇気づけられるものがある。音楽や人間性に触れるたびに「俺も何かやらかしてぇ」と衝動に駆られる、音も生き様もカッコ良いバンドだ。

 

Guitar

Guitar

 

 

・関西のバンドはやはり最高に熱いしカッコ良い

 

全部で4バンド紹介したが、いかがだっただろうか。何というか、どのバンドもファッションやポーズではなく、心の奥底から湧き上がる衝動ともいえる魂で活動しているようなバンドばかりではないだろうか。泥臭くもその生き様やスタンスからもうカッコ良いと思えるし、それが音にも表れているではないか。そうした音楽は身体は勿論、心も揺れる。そして僕はそんなバンドが大好きだ。最高に熱いしカッコ良い。

 

「何だか最近退屈だなあ」という方は勿論、「最近疲れてるなあ」という方、ぜひ聴いてみてはいかがだろうか。何かと疲れることも多い年の瀬に、もしかしたら普段とはまた違った風景が見えてくるかもしれない。

 

本日のテーマソング

cowpers/lost

 

 

とある町医者の片頭痛に悩む俺を救ったひと言

いよいよ冬将軍が本格的に到来して、町も冬の匂いが漂ってきましたね。クリスマスも間近に迫り、どことなく浮足立った世間の雰囲気とは裏腹に、俺は怒っていた。憤怒の念が遂に爆発した俺は、あろうことか乾燥してカピカピになった冷えピタを張り、外出することに決めたのだった。ファッション性ゼロ。オカンが近くにいたら、きっと「みっともないからやめなさい!!!」などとブチ切れていただろう。

 

何故そのような奇行に走ってしまったのか。ストレートにいうと、冬になってからというものとにかく頭痛が酷いのである。子どもの時分より片頭痛に悩まされてきた経験上、恐らく低気圧が原因だと思われる。目の奥からこめかみにかけて、常時とにかく痛えのである。寝ても覚めてもギリギリと縄で締めあげるように激しく痛むのだ。心がシュルシュルと風船のようにしぼんでいくのを感じた。

 

そこで「このままではいけない!」と持ち前の探求心で、寝る前にインターネットで調べてみた。どうやら「低い気温による血行の悪さ」や「低い気温による頭の血管の収縮・拡張」が原因のようだ。なるほど、あたらずとも遠からずじゃないか。そして片頭痛の対策を調べてみれば、「ストレスや睡眠、食事に気を付けよう」といった旨が記されている。うーむ、と少し考えてしまった。(勿論本当に具合の悪い場合もあるので、全て鵜呑みにせずしっかりと病院に行って専門医の診断を受けましょう。)

 

要は正しい生活習慣を心掛ける必要があるのだけれど、これが中々に難しい。ひと言でストレスをなくそうといっても、そこには無数の壁が立ちはだかる。ストレスを完全に解消しようとすれば、そこに更なるストレスが生まれることは確実だ。生活習慣もまた然り。それを全て完璧にこなして生活することなど出来るのだろうか。そしてそれを全て完璧にこなせたら果たして幸せなのだろうか。それはそれでがんじがらめになってしまいそうじゃないか。

 

そうして眠りの淵でまどろみながら、とある町医者の言葉を思い出していた。以前不眠状態に陥った時に訪れた近くの内科の先生の言葉だ。(その時の日記がこちらです)

 

kawabeko1991.hatenablog.com

 

その時も確か「生活習慣を少しずつ正していきましょう」というお話があったのを覚えている。しかし先生はその後、「まあ生活習慣つっても、現代人の生活がまず悪い生活習慣の上で成り立ってるからねぇ~」と笑ったのだった。「こればっかりは仕方ないからねぇ~」何ていいながら。何とも適当過ぎるひと言に思わず笑ってしまったものだけれど、そんな適当なひと言に少し救われたような気がした。

 

何つぅか、何事も意固地にならずにある程度「これは仕方ねぇな」と笑い飛ばしながら、気楽に構えている位が丁度良いのではないだろうか。その上で自分が出来そうな範囲から少しづつ改善を試みていけば良いではないか。生活の中で度々訪れる体調不良などの原因を、全部が全部「悪いもの」として取り除く必要はないのかもしれない。過剰にそこに意識を回せば、きっと縛られて何も出来なくなってしまうばかりか、かえってフラストレーションが溜まってより悪いことになってしまう気がする。不眠状態の時なんて正にそんな感じだったし。

 

もうすぐ年も明ける。年末の忙しさに気が滅入ってしまうことも多いかもしれませんが、そんな時程肩の力を少し抜きながら最後まで一緒に駆け抜けましょう。抗うことの出来ない大きな壁は多々あるけれど、そんな時こそ「仕方ねぇな~」と笑いながら、時にギャグにしたりしながら乗り越えて行こうじゃないか。

 

本日のテーマソング

8otto/Ganges-Fox

 

 

 

 

 

 

エレファントカシマシ、紅白歌合戦出場決定 戦い続ける男たちの歌は僕を奮い立たせる

先日、ロックバンド・エレファントカシマシ紅白歌合戦初出場の知らせを聞いた。やはり好きなバンドが紅白歌合戦に出場決定すると嬉しいものですね。去年のTHE YELLOW MONKEYもそうだったけれど、今年もテレビに噛り付いて観ると思う。若手のアーティストも多数出場する中、圧倒するような貫禄と男気の演奏が観れるのを今から楽しみにしている。


出典: http://www.nhk.or.jp/kouhaku/artist/

 

そんないちファンとしてめでたいニュースを知った時、僕はというと偶然にもエレファントカシマシのアルバム「俺の道」を聴いていたところだった。何とも運命的なものを感じるじゃないか。好きなバンドを聴いている時に、好きなバンドの嬉しいニュースを聞くなんて。聴いていたのはエレファントカシマシのアルバムの中でも大好きな1枚である、「俺の道」。セールス的には余り振るわなかった東芝EMI時代の作品だけれど、クオリティの高さは並々ならぬものがある、すんげえアルバムだと思う。どうしてこうも血気迫った歌が歌えるのだろうか。そしてどうしてこうも胸に響き、猛るのだろうか。喜びはしゃぎながら、そんなことを考えていた。

 

・戦い勝負し続ける男たちのマスターピース

 

俺の道

俺の道

 

 

少年漫画における原則に「友情」「努力」「勝利」の3本柱があるが、それをこのアルバムに当てはめたなら、きっと「仕事」「人生」「勝利」の3本柱になるのだろうなあ、と思う。どのテーマをも極限まで凝縮して薄めずそのまま抽出したような、尋常ではない男臭さが漂うアルバムである。何て言うか、全編通して対象年齢が高い。正直、学生時代に聴いたとしても?マークが浮かんでいたと思う。

 

しかし時は流れ、学生の時分はとうに過ぎた。働き、時に喜びを知って、時に疲れ、眠り、そして働く。過程デハナク結果ヲ出サナケレバ。コレガ出来ナキャ俺ナンゾニ価値ハナイ。時として摩耗される日々に精魂尽き果て、そんな生きる屍と化したような気持ちになることもままある。目も段々と濁って来る。このままではいけない、どうにかしなければ。初めてこの「俺の道」を聴いたのはそんな極々な時だった。聴いて一発でぶっ飛んだ。ハロルド作石氏の漫画、BECKを知っている方はBECKのライブシーンを思い浮かべて欲しい。観客が初めてBECKのライブを観た際に、その衝撃に口を開けてビックリしてしまう描写がたくさん出て来るんだけど、その感じ。完全に打ちのめされてしまった。

 

そこには終始「俺は!俺は!」と繰り返される一人称に乗せて、人類の歴史やら生活やら人生やら仕事やらについて声高にがなり続ける歌があった。ボーカルの宮本浩次氏が当時抱えていたであろう様々な葛藤がそのまま音になっているようだった。しかししょぼくれた生活や自分自身を嘲りながら、それでも負けじと勝負して勝ちに向かっていく気合に満ち満ちているではないか。「まだまだ俺は甘ちゃんだわ」と自分の弱さと甘さを痛感したと同時に、「まだやれるわ」と背筋が伸びるような心地がした。

 

・困難が立ちはだかるからこそ、戦う男の歌がやっぱりグッと来る

 

この「俺の道」に収録されている楽曲に、ハロー人生!!という曲がある。

 

21世紀今日現在この東京じゃあ、さほどオレの出番望んじゃないようだが、かまわねぇオレはまだ生きている。

そうさオレはまだ生きている。

『ハロー人生!!』より引用 作詞作曲宮本浩次

 

こう、文面にしただけで伝わってくる気合の凄まじさよ。タイトル後の!!マークや「オレ」の一人称の多さに、サビ部分がよく見たら歌詞と言うよりも完全にひとつの文章になっていることからも分かる通り、並々ならぬ気合が伝わって来る。ガレージロックのようなガリガリとしたシングルコイルの歪みに乗せて、ディストーションをかけて高速でまくしたてるようなボーカルにこの歌詞である。段々とボルテージが上がっていくような展開もあって、こちらのテンションも徐々に上がってくる。「負けてらんねぇわ」と次第に心に火が付いていくのを感じる。気付けば身体中が、心の中が気合で満たされていくのである。何度この曲に背中を押されて来たか分からない。

 

一見すると普通にも見える生活にだって、当たり前に困難は立ちはだかって来る。そんな困難に行く手を阻まれて、立ち止まってしまうことも時にはあるけれど、そんな時はいつだって戦う男の歌にグッと来てしまう。そして僕はそんな時いつだってこの「俺の道」を聴く。そうして曲がった背筋をピンと伸ばして、「負けてらんねぇわ」と「頑張ろうぜ」と勝利の栄光をこの手にすべく、今日も明日も出掛けて行くのだ俺たちは。そうだろう、エブリバデイ。

 

世に無数にあるロックバンドの内、「ロック」しているバンドは多いがしっかりと「ロール」しているバンドはどれ位いるだろうか。過剰過ぎる位に一切飾らず、心の中を洗いざらい晒したような「俺の道」の楽曲たちに、そんな「ロール」の部分が表れているように思った。エレファントカシマシ、「ロック」して「ロール」し続ける、最高のロックンロールバンドだと思う。

 

デビュー以来、大ヒットは勿論だがレコード契約打ち切りとセールスの低下等これまで様々な紆余曲折を経験してきたエレファントカシマシ。先に「セールス的には余り振るわなかった」と書いたが、例え一般的にセールスが振るわなかったとしても、自身の求める音楽をとことん追求して表現し続けたこうした時代があったからこそ、今現在の優しく力強い彼らがあるのではないだろうか。こうなったら、もう行ける所まで行って欲しいし、そんな光景が見てみたい。紅白歌合戦、とても楽しみだ。是非とも大晦日は彼らの雄姿を目に焼き付けたい。そうして「頑張ろうぜ」と「負けてらんねぇわ」と背筋を伸ばして行くのだ、俺たちは。

 

本日のテーマソング

MOGWAI/kids will be skeletons

チャットモンチー解散に寄せて 皆チャットの音楽が大好きだった

先日いつものようにインターネットを巡回していると、非常にショッキングなニュースが飛び込んできた。ガールズロックバンド、チャットモンチーが解散を発表したのだ。ええええ。ビックリした。バンド体制を変えながらも、積極的に活動している印象を持っていただけに驚きも大きい。

 

http://www.chatmonchy.com/info/archive/?488775より出典

 

チャットモンチー、アルバムを持っている訳ではないし、決して熱心な大ファンだったという訳でもない。しかし、沢山の曲を聴いたし、振り返ればチャットモンチーの音楽と共に思い出される懐かしいシーンなんかも沢山ある。多くの素晴らしい曲を発表してきた、偉大なロックバンドであった、と思う。

 

・全てのバンド女子の憧れ 偉大なガールズロックバンド

 

チャットモンチー、振り返れば本当に偉大なガールズロックバンドだったと思う。かつて僕が大学生だった頃、これまで男だらけであった軽音楽部に一気に女子部員が増えたことがあった。話を聞くと、どうやら彼女達の多くが「チャットモンチーを聴いて、バンドをやりたいと思った。」という。多くの女子達がチャットモンチーの音楽を聴いて、ロックに目覚めて、バンドを組むに至ったのだ。

 

これ、すげえことだと思いません?世に数あるロックバンドの内、チャットモンチーが多くの女子達の心を掴んで動かしたのだ。人ひとりを動かすことのどれ程大変なことか。そしてチャットモンチーはそれを成し遂げたのだ。確実に代々続くガールズロックバンドの歴史にその名を刻んだと思う。すげえ、といわずに何といおうか。

 

・青春の思い出が詰まったチャットモンチーの音楽

 

先程チャットモンチーの熱心な大ファンだったという訳ではない、と書いたが振り返れば大変な思い入れのあるバンドだ。多くの曲を何度も聴いたし、歌って騒いだ。そういえば「真夜中遊園地」や「ハナノユメ」に「世界が終わる夜に」を弾いてバンドで演奏もしたこともあったな。「染まるよ」を始めて聴いた時は、「何て良い曲なんだ!」とびっくりした。確か冬の日だったと思う、あまりの素晴らしさに感動して枕を濡らしたな。後、女子に「最近「染まるよ」が好きでよく聴いてるの」と言われた直後酷いフラれ方をして落ち込んだこともあった。チャットモンチーファンの後輩がギターを買いたい、というのでアツいチャットトークを交わしながら御茶ノ水に付き添って行ったこともあったっけ。結局ストラト買ってたけど。

 

思い出せば傷だらけでも美しき、青春といえる瞬間にはいつだってチャットモンチーの音楽が流れていたように思う。何が「チャットモンチーの熱心な大ファンだったという訳ではない」だ、俺のばかちんめ。僕らはみんな何度も聴いたし、何度も歌ったじゃないか。好きなバンドだよ。そう、僕ら皆チャットモンチーの音楽が好きだった。そして紛れもなく僕ら世代にとって知らない人はいない程の、大きな影響を与えたロックスター的バンドだと思う。

 

・変わっていくからこそ、いついかなる時も応援したい

 

音楽について見聞きする度に、「ファンの人はいつだって後になって『あの頃は良かった』という。」なんて声を聞くことがある。普段の活動の際には全く声を上げないのに、一切合切が過ぎ変わった後になって「実はあの頃好きだった」「実はずっと好きだった」などと好意を伝えたりするな、ということだろう。「後からいわずにその時ちゃんとそう伝えんかい!」という気持ち、確かによく分かる。これ、本当にその通りで、何ならこの記事もそうだよ。解散が決まってからあれこれ書いてるし、熱心なリスナーの方からしたらもしかして「後になって好きだったとかいうなよ!」と腹が立つ方もいるかもしれない。

 

音楽、特にバンドとなると長く続く歴史の中で変わっていくことが常であり、その中でメンバーが変わったり、活動休止したり、解散してしまったり、ということが多くある。いちファン目線で、僕も好きなバンドのそうした姿をこれまでに何度も目にしてきたし、「あの時観に行っていれば!」と後悔したりしてきた。そうした気持ちが、「あの頃良かった」だの「実はずっと好きだったのに」だのといった後出しのような発言に繋がってしまうのだろうな、と感じる。

 

しかしだからこそ、だ。いち音楽ファンとして、もうそうした後悔などないようにしたい、と思う。形あるものは、時間と共にその形を変えていく。永遠などはなく、全ては有限だ。バンドもその例外ではなく、どんなバンドもいつかは終わってしまう。だからこそ、好きなバンドだからこそ純粋に応援していきたい、と思うのである。

 

まだまだライブを観れていないバンド、一度ライブに行ってみたいバンド、沢山ある。どうにも好きなバンド程、我々ファンは手厳しく斜め上から見がちな気がする。もっとこう、シンプルに純粋に楽しんでいきたい、と思う。ファンだからこそ、いついかなる時も応援していけたら良いな、と思う。そしてもっともっとそのバンドとの思い出を増やして、一緒に歳を重ねていけたら良いな、と思っている。青臭いかもしれないけれど、本当そうよ。そうした思い出は、いつだって心の中で輝き、僕らを笑顔にしてくれるのだから。

 

チャットモンチー、本当に偉大なバンドであった。数々の名曲と思い出をどうもありがとう、という気持ちでいっぱいです。いくつもの名曲が今も心に燦然と輝いております。解散までは勿論、メンバーのこれからの音楽活動も応援していきたいと思う。

 

本日のテーマソング

チャットモンチー/染まるよ