黴ブログ

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俺的2017年よく聴いた音楽大賞10選

年末も深まり早くも大晦日。2018年も数時間後に迫って来ましたね。そこで今年2017年の締めくくりとして、今年よく聴いた音楽を10グループに絞って紹介したいと思う。しかしあくまでも、俺的2017年よく聴いた音楽大賞である。2017年リリースの新譜は勿論のこと、過去にリリースされた作品も全て含めて、僕が「今年よく聴いた音楽」を余すことなく、思いのままに紹介していきたい。新年のレンタルの参考にするも良し、「なるほどねぇ、アツいねぇ」と読むのもまた良しだ。

 

そんな風によく聴いた音楽を紹介することで、2017年がどんな年だったのかまた違った形で見えてくるはず。そんな調子で今年1年を総括していこうではないか。それでは早速、気合入れていってみましょう。以下、10選いっくよん!

 

LOSTAGE/In Dreams

 

まずは今年満を持して発売されたLOSTAGEのIn Dreamsから。一般の販売店では流通させず、自身の運営するTHROAT RECORDSの店舗や通販、またライブ会場のみでの販売に挑戦した本作。

 

内容も本当に素晴らしく、LOSTAGEらしいゴリゴリに攻めた楽曲がカッコ良いのは勿論のこと、「窓」や「ポケットの中で」や「僕のものになれ」といった楽曲たちから伝わる優しさに何度勇気付けられたことか。何か始めようとする時やここ一発の力が欲しい時など、日常にある些細な場面で何度もそっと背中を押して貰った気がする。

 

syrup16g/delaidback

 

今年発売の本作delaidback。未発表曲を集めたアルバムながら、ただの未発表曲集ではなく、syrup16gが持つ魅力や底力がふんだんに盛り込まれた凄いアルバムだと思う。絶え間なく続く生活の奥底にある、絶望や希望に情けなさやエモーションなど、様々な感情が浮かぶようなアルバムで、一時期狂ったように聴いていた。

 

鬱ロックだなんて言われがちだけれど、そんな薄っぺらな言葉では表現しきれない、ふとした瞬間に気付く人間の複雑な内面が様々映し出された万華鏡のような1枚だ。再結成後リリースした作品の中で、個人的に1番好きなアルバムでもある。

 

delaidback

delaidback

 

 

THE YELLOW MONKEY/THE YELLOW MONKEY IS HERE.NEW BEST

 

今年リリースした再録ベスト。中学時代、夢中になって聴いていたTHE YELLOW MONKEYのギラギラとした過剰さとエロさに代わって、大人の余裕とロックンロール感のある良い意味でラフな演奏がぎっしりと詰まっていて、これがもう滅茶苦茶カッコ良い。

 

今年、以前まで勤めていた会社を退職した際には、「プライマル。」をテーマソングのように聴いていったっけ。元はイエモン解散時にリリースした曲だけあって、聴くたびに退職した際の不安と期待が入り混じる心情にリンクしてしまう。収録されている「プライマル。」は、当時抱えていたであろう葛藤も未練も1週したように爽やかで楽し気で、漂うそんな優しさに僕自身も背中を押されるような心地がしたものだ。

 

 

銀杏BOYZ/エンジェルベイビー

 

今年3か月連続シングルリリースを成し遂げた銀杏BOYZの、記念すべき1発目のシングル。3作リリースされた中では、これが1番好き。峯田氏も僕らファンも、同じように年を重ねて今では立派な大人になってしまったけれど、それでも変わらずにロックンロールへの愛を、ロマンチックに歌う姿に心を打たれてしまった。もうね正直に白状すると、初めて聴いた時には思わず泣いてしまったもん。

 

時間が経って大人になっても、変わらぬ悶々とした思いはやっぱり今でもある訳で。しかしそんな思いもそのままに、まるで「僕ら大人になってしまったけれど、それでもまだいけるよな!」と言われているような1曲で、初めて聴いたあの頃と同じく聴くたびに胸がギュッと締め付けられてしまう。最高か。

 

エンジェルベイビー(通常盤)

エンジェルベイビー(通常盤)

 

 

THE BACK HORN/イキルサイノウ

 

今年はやたらにバックホーンばかり聴いていた気がする。特によく聴いたのがこちらのイキルサイノウ。バックホーン特有のドロドロとしたある意味グロテスクな世界観はそのままに、儚さや優しさ、生きることの力強さなんかもひしひしと感じられて、落ち込んだ時なんかによく聴いたものだ。

 

アルバム全体の流れも素晴らしく、特に9曲目の「赤眼の路上」が狂おしいくらいに好き。儚くも泥臭い演奏に、

 

死にゆく勇気なんかない それなら生きるしかねえだろ

作詞作曲THE BACK HORN 「赤眼の路上」より引用

 

と、力強さに溢れた歌詞を叫ぶボーカル。ビリビリと伝わってくるアツいエモーションによって、シュルシュルとへこみ小さく萎んだ心に、徐々に火が付いていくのを感じる。聴くたびに負けてらんねぇわ、とアツい気持ちが蘇ってくるのである。今年何度も聴いたけれど、これからもずっと聴いていくであろう名盤。

 

イキルサイノウ

イキルサイノウ

 

 

65daysofstatic/The Destruction Of Small Ideas

 

今年はポストロックに目覚めた1年でもあった。特に65daysofstaticをよく聴いた。静と動を繰り返しながら、時に儚く時に激しく飛び回るピアノやギターのメロディが美しい。 一見無機質なように見えて、徐々に広がっていく叙情的な音の景色にうっとりとさせられてしまった。

 

中でも初めて聴いたこのアルバムがすごく好き。人恋しくなる深夜にピッタリで、ふと寂しくなるたびによく聴いた。歌が無くても演奏のみでこんなに心に響く音楽があるのかと、驚いたもの。ライブがあれば是非観に行きたいバンドのひとつだ。

 

The Destruction Of Small Ideas

The Destruction Of Small Ideas

 

 

Jimmy Eat World/Futures

 

友人から借りて聴いて、ビックリしたのがJimmy Eat Worldのこのアルバム。2016年にエモ系のバンドにハマってから、色々なバンドを聴いたけれど、やはりJimmy Eat Worldは最高にカッコ良い。秋口の何だかおセンチな気分の時や、「エモ系が聴きてぇな」という気分の時に本当によく聴いた1枚だ。

 

こちらも各曲は勿論、アルバム全体の流れが素晴らしい。特に「Work」から「Kill」の流れが凄まじく良いのだ。静かに始まる緩やかな出だしから突入する、疾走感のあるセンチメンタルなメロディのサビ。「最高かよ!」と毎度思ってしまう。音楽的にはよく用いられる手法だけれど、流石は王者Jimmy Eat World。カッコ良くセンチメンタルかつ叙情的に魅せてくれる。

 

Futures

Futures

 

 

・DRIVE LIKE JEHU/YANK CRIME

音楽好きにはあるあるな、音楽を次々と遡って聴いていく旅の中で、エモの流れで今年発掘したのがこちらのDRIVE LIKE JEHUのアルバム。複雑な構成の曲展開ながら、ひたすらに疾走し続ける楽器陣のソリッドな演奏が、とにかくカッコ良いポストハードコアバンドだ。

 

特に「Golden Brown」という曲が好きで、何度も聴いた。何とも形容しがたい不思議なメロディの中で、ふとした瞬間に香るキャッチーさが中毒性抜群で、飽きずにひたすら繰り返し聴いていたっけな。何度聴いても新たな「カッコ良い!」が見つかる、そんな中毒性のあるバンド。

 

Yank Crime

Yank Crime

 

 

Led Zeppelin/Led Zeppelin Ⅳ

 

振り返ってみれば今年は、これまであまり聴いてこなかった60年代や70年代のアーティストもよく聴いた1年だった。現在26歳の若輩者故、所謂ロックンロールのムーブメントをリアルタイムで体験していないのだけれど、それでもこのアルバムを聴いて、当時のリスナーの受けた衝撃に妙に納得してしまった。いやだって、こんな凄いアルバム聴いたらそりゃ絶対ビックリするでしょ。2017年の今聴いてもビックリしたんだもの。それくらい今年聴いた中で衝撃を受けた1枚。

 

曲も演奏も、当時のメンバーのビジュアルも、全てにおいてちょっとこれはカッコ良すぎじゃないだろうか。特に「Stairway To Heaven」の今にも空に昇っていくようなギターソロ。カッコ良すぎでしょ。ジミー・ペイジのこの曲のギターには、確実にロックンロールの魔物が宿っていると思う。個人的に、この曲をギターで完コピするのが2018年の目標のひとつである。

 

Led Zeppelin IV [REMASTERED ORIGINAL1CD]

Led Zeppelin IV [REMASTERED ORIGINAL1CD]

 

 

・Catfish And The Bottlemen/The Balcony

 

2017年の夏頃に最も僕の心を掻っ攫ったのが、彼らCatfish And The Bottlemen。今年2017年の夏はCatfish And The Bottlemenと共にあった、と言っても過言でないくらいヘビロテして聴いていた。

 

00年代のロックンロールリバイバルのバンドたちのような熱い無骨さと、UKのバンドらしいクールなスタイリッシュさも同居した音作り。照り付ける暑い太陽の下で、爆音で聴くCatfish And The Bottlemenの音楽は、そんなロケーションにぴったりで実に気持ち良かったのを覚えている。

 

ザ・バルコニー

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  • アーティスト: キャットフィッシュ・アンド・ザ・ボトルメン,キャットフィッシュ&ザ・ボトルメン,ヴァン・マッキャン
  • 出版社/メーカー: Hostess Entertainment
  • 発売日: 2014/10/15
  • メディア: CD
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・音楽の鳴り響く1年だった2017年

 

何気なく書き始めた、この俺的2017年よく聴いた音楽大賞10選だけれど、こうして見ると「とにかく音楽の鳴り響く1年だったなあ」と感じる。退職もあって、悩みや葛藤や決断もこれまで以上に多い1年だったけれど、振り返ればその分、日常の中の様々な場面で心にはいつも音楽があったのだと改めて思うのである。励まされたり勇気付けられたり、時に浸ったり。やたらに泥臭くてアツい音楽やセンチメンタルな音楽に、優しい音楽が多いのがその辺りを如実に物語っていますね。

 

2018年はどんな音楽に出会うのか。そしてこれからどうなっていくのか。まだまだ先は分からないけれど、2018年も目標に向かって歩を進めていけたら良いな。希望を胸に2018年もドーンといこうではないか、ドーンと。もう今から気合に満ち溢れている。まだ見ぬ2018年も希望を込めて、皆様来年もよろしくお願い致します。

 

本日のテーマソング

GOING STEADY/銀河鉄道の夜