黴ブログ

好きなものやことを、徒然なるまま書き散らす。

浮気だの不倫だのが流行るそんな世の中に少女漫画を

ゲスの極み乙女の川谷氏とベッキー氏の不倫事件に始まり、国会議員の不倫騒動と最近やたらと不倫だの浮気だのが取り沙汰されて、ある種のブームみたいになっている今日この頃。テレビでも昼顔なるドラマが流行ったり、毎回そんな感じの番組ばかりで何だかダウナーな気持ちになることが多いのだけれど、皆様お元気でしょうか。お久しぶりです。

儀式的なお見合い結婚の文化も縮小して、自由恋愛に結婚がメインになった昨今。男女それぞれ様々な関係性が認められるようになったのは良いのだけれど、不倫や浮気が当たり前のように流行っている、この状態は何なんでしょうね。

 

アレ見聞きするたびに如何ともしがたい気持ちに苛まれませんか?だって切ないじゃない。きっと最初はさ、「あの人素敵だなあ、どんな物が好きなんだろ」とかから始まって「あ、音楽好きなんだ?あのバンド好きなん?え!俺も好き!最高だよね!!!」とか話して徐々に交流を深めて来たはずなんだ。形はそれぞれ違ったとしても、きっとこんなプロセスがあったと思うんですよ。

そうやって交流を深めて、良い部分も悪い部分も受け入れた上で、程度の差はあれど「あなたがこの世界に一緒に生きてくれるのなら死んでも構わない、あなたの為に」と一緒に生きていく決意を固めて歩んで来たはずなんです、きっと。

 

それなのに、なぜこうも人の心はすれ違い、離れていってしまうのか。離れてしまったその距離を縮めるどころか、うつろいでいってしまうのか。人それぞれ事情は異なる為に僕のような若輩者が上から好き勝手に物申すのは生意気が過ぎる気がしますが、それでも浮気だの不倫だのは良識ある大人としてダメ!絶対!ではなかろうか。

 

そんなドロドロした思考と性欲の渦巻く世の中に何か救いはないものか。何故にそこまでしてハイリスクノーリターンなスリルを求めてしまうのか。もう誰かが傷つき涙するようなテレビや映画は見たくないよ。圧倒的救済を!圧倒的エンターテインメントを!

 

そんな暗澹たる思いの中、たまたま1本の映画を観る機会があった。シンガーソングライターのmiwa氏や俳優の坂口健太郎氏主演の映画・君と100回目の恋。

 

映画「君と100回目の恋」 [DVD]

映画「君と100回目の恋」 [DVD]

 

 

お前何でそんなん観てんだよ、JKかよ。そんなツッコミはさて置き。事故死してしまう運命にあるmiwaとその運命を変えるべく過去へとタイムリープし続ける坂口健太郎。その2人の奮闘と熱くイノセントな恋を描いたこの映画。作品自体正統派なロマンチックでポップな青春恋愛映画で、「ふーん」と作業しながら観るともなしにぼけーっと観ていたのだけれど、本筋とはあまり関係の無い部分で勝手に熱くなってしまった。

 

この2人、作中にてTHE STROBOSCORPというバンドで活動しているのだけれど、幼馴染で友達以上恋人未満な関係性。お互い内心では好き合っているけれど恋愛としては交際などの進展は無し、という設定。そんなこんなで活動しているTHE STROBOSCORPなのだが、実は同じバンドのベーシストはmiwaのことが好き、という隠れ三角関係状態。何やらドロドロな修羅場と化す予感。何それ止めて、怖いんだけど。やいベーシストよ、セコイ手を使ってmiwaと落とそうするんじゃないのか!?酒飲ませて酔わせた挙句手を出すのか!?などとゲスいことを考えていたのだけれど、こいつ、坂口健太郎に「俺、実はアイツのこと好きなんだ。。最初に幼馴染のお前に報告しておこうと思って。。」と事前報告。「何でわざわざ俺に言うん?」と返されて、「仁義は切ったからな!!!」と宣戦布告。

 

何こいつ、めっちゃ良い奴。主人公2人の恋に横やり入れてかっさらっていく悪キャラかと思いきや、ちゃんと筋は通すイケメンの鏡。三角関係という泥沼確定案件に対してどストレートに真正面から立ち向かっておる。そして最終的にはエモーションが抑えきれなくなり、人前で告白した挙句、無残にもあっけなくフラれてた。

 

しょっぺぇ。最高にしょっぱ過ぎる。でもこいつ、最高にカッコ良い。好きなあの娘は自分に興味など無く、恋敵はイケメンでギターめちゃくちゃ上手くて完璧超人でしかもあの娘の幼馴染。圧倒的に不利で正直勝ち目など少しも無い。そんな中セコくてズルい、卑劣な手を使って不倫ブームの如き、ドロドロな手法で全てを欺き持っていくかと思いきや、しっかりとした良識の元、ライバルにもキチンと筋を通して不利な状況にも真正面から立ち向かっていくスタイル。正統派だし青春だし何よりロックだと思う。ストーリー上さらっと描かれているのだけれども、本筋よりもこの展開に心を持っていかれてしまった。

 

一方ドロドロとした不倫だの浮気だののブームに気が滅入るような昨今。せめてフィクション上では、前述した彼のようなロックンロールで正統派な漢(おとこ)の登場する作品に触れたい、と思う全てのラヴァーズ達に是非とも少女漫画を読むことをオススメしたい。

 

どうやら当て馬キャラと呼ばれているらしい、こういうキャラクター。名前の通り、主人公が思いを寄せるイケメンのライバルキャラとして登場する彼ら。彼らは真面目だ。決して卑劣な手段に頼ることなく、あの娘が思いを寄せるイケメンに堂々と戦いを挑む。彼らは潔い。無残にフラれた後も決してあの娘やイケメンを恨むことなく、付き合った2人を祝福し応援したりする。彼らは優しい。いつだってあの娘の身を案じ、聞きたくないはずのイケメンとの恋の悩みもちゃんと聞いて何ならアドバイスだってしちゃう。そして何より彼らは漢(おとこ)だ。例えいい人止まりで終わろうが、1ミリも脈が無かろうが、正々堂々と戦う。

 

如何に敗北が目に見えていようとも、我々男子には戦わねばならない時がある。勝つか負けるかが重要なんじゃない、やるかやらないかが重要なんじゃ!!!そう言わんばかりの彼らの汗と涙とポリシーに毎回心を熱くさせられる。奴らの漢気に、「ナイスファイト!!」の賛辞を贈りたいし、一緒にマック行ってコーラ飲みたい。そんでその後一緒に銀杏BOYZGOING STEADY縛りでカラオケ行きたい。モンゴル800縛りでも良き。そして終電で晴れ晴れとした気持ちで一緒に帰りたい。

 

ドロドロとした出来事ばかりの報道にダウナーな気持ちにさせられることが多い今日この頃ですが、そんな心がイケメンな彼らばりの熱く青く、どこまでもピュアな気持ちで生きていきたいです。

 

と思ったらこういう所謂当て馬キャラて、主役のイケメンキャラより人気高いってパターンが多いらしいですね。いい人止まりとか書いたけど引く手あまたやんけ!

 

 (となりの怪物くん、めちゃんこ面白いので男性の方も是非)

 

本日のテーマソング

戸松遥/Q&Aリサイタル