黴ブログ

好きなものやことを、徒然なるまま書き散らす。

トイ・ストーリーを観るたびに思い出す、ニャー君との思い出

雨がシトシトと降り続く土曜の夜。ひとり優雅にトイ・ストーリー3を観ていた。人生において何度観たか覚えていない位観ているが、やはり何度観てもトイ・ストーリーは素晴らしい。観るたびにオイオイ泣いてしまう。おもちゃ達が冒険を繰り広げるワクワクが詰まったストーリーはもうそれだけで感動的なのだが、良い年したアラサー男子が毎回号泣してしまうのには、他に理由がある。かつて永遠に生き別れとなってしまった初めて出来た親友・ニャー君のことを思い出してしまうからだ。

 

トイ・ストーリー3 [DVD]

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いきなりニャー君とか言っても、多くの読者は誰だか分からないだろう。それも当然だ。何故ならニャー君とは、僕が幼い頃、肌身離さず連れ歩いていた猫のぬいぐるみの名前なのだから。

 

ただの猫のぬいぐるみといっても、20年以上前の僕にとってはそれはそれは大切な親友だった。どこに行くにも一緒で、もう付き合いたてのヤンキーのカップル位常にべったりだった。毎朝保育園に行く時でさえ一緒でないと死ぬほど号泣してそれはもう大変だったらしい。それはもうクソ迷惑なガキだったんですね。当時の先生方、本当にごめんなさいね。

 

ニャー君は白い身体に黒ブチ柄の入った、最高にファンキーな見た目をしていた。それでいてピンク色の鼻が妙にキュートで、チャーミングな魅力がある男だったよ。後にも先にもあんなにクールでチャーミングな奴には出会ったことないね。ニャー君は俺の天使であり、ベストフレンドだった。そして何より、あいつは優しい奴だった。

 

覚えてるかい、ニャー君。妹がまだ小さくてオカンにべったりだった頃、「もうお兄ちゃんなんだから甘えないで!」と叱られるたび「好きでお兄ちゃんになったんちゃうわ!!!!俺だってまだ甘えたいわ!!!!」と不貞腐れていた俺を、君はよく慰めてくれたね。『しょーへー君がいつも頑張ってるの僕は見てるヨ。いつも頑張って偉いねェ~!』と言ってくれたこと、俺は今でも覚えてるよ。

 

「ニャー君、眉毛あった方が可愛いんじゃない?」とギャルみたいなこと考えてサインペンで眉毛を書いてみたは良いものの、それが全く可愛くなくて泣き狂った時も、「わあ~!可愛くないネ!でも洗濯したらすぐ落ちるから泣かないでネ~!」と優しく笑ってくれたね。

 

そんな修二と彰、サトシとピカチュウヒロトマーシーみたいな関係性の最強の2人にも、やはり別れはやってくる。小学校低学年の頃のことだ。当時ハウスダストが原因の小児喘息に悩まされていた俺を見かねたオカンが、学校に行っている隙にニャー君を捨ててしまったのだ。ドラマやアニメと違って、現実の別れはいとも簡単であっけない。その時辺りからだろうか、夜上手く眠れなくなったのは。家族にガチで心配されるレベルで毎晩号泣していたのを覚えている。当時の俺にとって、ニャー君のいない人生なんて考えられなかったのだ。オカンも悪い女である。

 

トイ・ストーリー3では、近所の子どもに自分達を託して去って行くアンディに、皆さんご存知のカウボーイ人形のウッディが「あばよ、相棒!」と手を振って物語が終わる。これがまたすんごく良いシーンで、泣けてくるのである。ただでさえ滅茶苦茶良いシーンなのに、「捨てられた時、ニャー君もこんな風に俺に言ってたんかなあ?」とか考えちゃって、幼い頃のニャー君とのエピソードも相まって更に泣いちゃう。OMOIDE IN MY HEAD状態ってこういう時のことを言うんだろうな、とか考えちゃうんですよ。

 

でも多分、あいつはきっと「さようならしょーへー君。僕がいなくなっても泣かないでネ。みんなと仲良くするんだヨ。」と言ってくれてた気がするんですよ。だってあいつは最高にクールでチャーミングで、そして優しい奴だったから。

 

って何だこのブログ。

 

要はアレだ、皆さん物は大切にしましょうねってことだ。色々な物が溢れてる世の中だけれども、何でも簡単に捨てるんじゃなくて、ひとつの物を愛着持って使い続けるってとっても素敵なことだと俺は思うんだ。

 

今日のテーマソング

 

ダイアモンドユカイ/君はともだち