俺的好きなジャズマスター使用ギタリスト4選
御覧のギタリストの皆様は、どんなギターがお好きでしょうか。人それぞれ、好きなギターがあると思う。僕はフェンダー・ジャズマスターが大好きだ。愛していると過言ではない。その愛は枯れることなく、以前こんな日記を書いたくらいだ。
そこで今回はそんな記事の続編として、僕の好きなフェンダー・ジャズマスターを使用するギタリストを、一方的に紹介していきたい。順不同。皆違って皆良い。今も多くのギタリストを虜にし続けている大人気のフェンダー・ジャズマスター。そんなジャズマスターを使用するアーティストを紹介し、統括することで、何か知られざる好みなどが見えてくるかもしれない。それでは、気合入れていってみましょう。
・ヤマジカズヒデ(dip)
まず始めに紹介するジャズマスター使用ギタリストは、日本が誇るオルタナティブロックの重鎮・dipのギターボーカルヤマジカズヒデ氏。以前ライブを観たことがあるのだけれど、ジャズマスターから繰り出される素晴らしいリフの嵐に圧倒されてしまった。時にサイケデリックに、時にソリッドに、時にロックンロールに、次々に飛び出すギターリフを主導にして、グイグイ引っ張っていくような楽曲展開。かっこいい。引き出しというか、音楽のバックグラウンドの広さに驚いた。
よくギターを弾きながら歌うボーカリストを指して、ギターボーカルと呼ぶことがあるけれど、ヤマジカズヒデ氏のプレイが正にそれ。ボーカルギターではなくて、あくまでギターボーカル。飄々とクールに歌いながら、鬼神の如き数々のギターリフを弾き倒す姿は、ギターボーカルの表現がふさわしい。
・大山純(ex-ART-SCHOOL、ストレイテナー)
次に紹介するジャズマスター使用ギタリストは、元ART-SCHOOLで現在はストレイテナーのギタリスト、OJこと大山純氏。僕はART-SCHOOL時代より、大山純氏の大ファンなのだ。退廃的ながらも美しい楽曲の世界観にピッタリとマッチした、コーラスやディレイを駆使した音作りに、印象的なアルペジオのフレーズ。ART-SCHOOLにて、今でも代表曲として演奏される数々の名曲のギターリフを生み出した、彼の功績はデカ過ぎる程デカい。
ガンガンと前へ出て弾き倒すタイプのギタリストではないけれど、その曲の持つ雰囲気やフィーリングを汲んで、曲をより美しく、魅力を最大限引き出すようなギターを弾く、職人肌なギタリストだと思う。
KILLLER TUNEやMelodic Stormなどのストレイテナーの過去の曲でも、まるで始めからそこで鳴っていたかのように、楽曲に寄り添ってジャズマスターを弾く大山純氏の姿がとにかくかっこいい。アルペジオや単音のフレーズを織り交ぜながら、時に美しく、時に激しく弾くギターが構築する世界観に、何か只ならぬものを感じてしまうのである。数あるジャズマスター使用ギタリストの中でも、特に憧れるギタリストのひとり。
・吉村秀樹(bloodthirsty butchers)
お次はbloodthirsty butchersのギターボーカル、吉村秀樹氏。惜しくも亡くなってしまったが、数々の名曲を送り出してきた素晴らしいソングライター、ボーカリストであり、何より偉大なギタリストだ。
言葉による説明など不要だとばかりに、ジャズマスターから鳴らされるコード一発で、またはそこから発せられるノイズやフレーズなどで心の中にある情景を描き出す、まるで絵描きのようなギタリストだと思う。弾くギターの、その説得力の凄さよ。
今自分がいる場所が部屋だろうが外だろうが、吉村秀樹氏がひとたびコードを一発鳴らせば、全く違う場所にいるかのように、見える景色がガラリと変わるのだ。心象風景を描いたような詩的な歌詞も相まって、bloodthirsty butchersの音楽を聴くたびに、ギターの音色が心の繊細な部分にすっと染み込んで溶けていくような気がする。
ギタリストということすらおこがましいへたっぴな僕だけれど、いつか吉村秀樹氏のような、生き様や心の中を鮮明に映し出すギターを弾けたらいいな、といつも思う。
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・田渕ひさ子(ex-NUMBERGIRL、bloodthirsty butchers、toddle)
最後は以前の日記でも紹介したジャズマスター使用ギタリスト、田渕ひさ子氏だ。バックで演奏をしっかりと支えながらも、時折繰り出される、曲の世界観を如実に表したような印象的なフレーズや、エッジの効いたソロがかっこいい。かつて、こんなにかっこいい女性ギタリストがいただろうか。普段ののほほんとした雰囲気と打って変わって、ギターを弾く時の血気迫ったプレイは長年の憧れである。
何を隠そう、僕はそんな田渕ひさ子氏のジャズマスターさばきに惚れて、ジャズマスターを購入したのだ。その頃若干二十歳。それまでエピフォンのレスポールを使用していたのが、ジャズマスターを弾くきっかけになったギタリストだ。機材も同じボスのブルースドライバーを使用しているのが分かって、嬉しかったなあ。
NUMBERGIRlやbloodthirsty butchersにおいても素晴らしいのが、それぞれ曲にマッチしたフレーズを奏でながらも、一聴してそれと分かる田渕ひさ子氏のギタープレイだ。向井秀徳氏や吉村秀樹氏など、パンチのあるフロントマンの隣にいても、決して埋もれない武器や個性を兼ね備えた素晴らしいギタリストだと思う。NUMBERGIRlのサッポロOMOIDE IN MY HEAD状態は、そんな彼女の魅力が凝縮された1枚。
ライヴ・アルバム ?サッポロ OMOIDE IN MY HEAD 状態
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・情景の見えるようなギターを弾くそんなあなたが好き
さてさて今回は、「俺的好きなジャズマスター使用ギタリスト4選」と題して、好きなジャズマスターを使用するアーティストについて語ってきましたが、いかがだっただろうか。楽しんで頂けたのなら、これ幸い。
こうして記事にして、僕は情景の見えるような、一聴してその人と分かる世界観のあるギターを弾くプレイヤーに心惹かれるのだなあ、と改めて気付いた。そしてジャズマスターを使用するアーティストにはそんなギタリストが多い。ギター並びにジャズマスターって、とても面白いですね。彼らのギターをコピーしたくてオラ、ワクワクしてきたゾ。
まだ未聴の方がいたら是非ともチェックして欲しい。そして深いジャズマスターの沼に一緒に落ちていこうではないか。
本日のテーマソング
ストレイテナー/The Place Has No Name