黴ブログ

好きなものやことを、徒然なるまま書き散らす。

いくら変わって時間が経ったって、やっぱり銀杏BOYZはキラキラしてんなあって話

銀杏BOYZのシングル・エンジェルベイビーが発売になりましたね。このブログでもちょくちょく書いている通り、銀杏BOYZは僕にとってかなり思い入れのあるバンドのひとつ。所謂青春時代のバイブル的バンドだ。山形の田舎のイケてない根暗な高校生だった僕にとって、山形の田舎のイケてない根暗な高校時代を包み隠さずカミングアウトし、愛だの青春だのセックスだのフェラチオだのと喚き散らして、汚すぎるくらい汚いのに何だかロマンチックで優しくてキラキラしてる滅茶苦茶なその音楽はセンセーショナルだった。全然カッコよくないはずなのに、カッコよいと思った。彼らの曲を聴いてから、イケてなくて根暗で友達もあまりいないけれど、音楽だけは大好きな、そんな自分が「あ、俺間違ってねぇんだ、これでいいんだな」なんて思えて、随分と救われた気がする。

そんな思い入れの深すぎる程深い、銀杏のシングル発売。「これは早速レビューしなければなるめぇ。。」と筆を執った次第。愛ゆえにまとまりがつかなくなる可能性も残しつつ、以下レビューいっくよ!!

 

 

エンジェルベイビー(通常盤)

エンジェルベイビー(通常盤)

 

 

 

 

単刀直入にこちらのシングル、歌詞・曲共に最高でずっと発売を楽しみに待っていた甲斐があったなあ、と思いました。これからの銀杏boyzの活動がより一層楽しみになる、素晴らしいシングルになっているな、と。

まず表題曲のエンジェルベイビー。ノイジーなギターに乗せて歌われるポップなメロディがキラキラと輝く、これからの銀杏boyzを代表するようなど真ん中な名曲。「漂流教室」や「夢で逢えたら」を彷彿させるような、ロマンチックでちょっぴり切なくて、イノセントさも感じられる1曲で、峯田氏のこうした歌の説得力には「やっぱすげぇや。。」と改めて感動した。中でも

 

hello my friend 君と僕は一生の友達さ

さようなら 美しき傷だらけの青春に

銀杏BOYZ『エンジェルベイビー』より引用 作詞作曲峯田和伸

 

の一節にはドキリとさせられた。活動休止に、長い間苦楽を共にしてきたチンくんや村井君らメンバーの脱退と、数々の困難の中で活動を続けてきた峯田氏。そうした困難だらけの過去をも、受け入れて進んでいこうとする決意と、かつてと少しも変わらぬロックへの愛と衝動が感じられる名フレーズだなあと思いました。思わず目頭が熱くなりましたよ、ほんと。


カップリングの二回戦は、エンジェルベイビーとは打って変わって、少しアダルトな雰囲気でロマンチックなスローバラード曲。バックで鳴るキーボードが非常に美しく印象的な1曲。後コード進行が何だかエロい。こういう曲って今までの銀杏ではあまり見られなかった曲だよなーと少し新鮮な気持ちになりました。しかしそんな美しい演奏の中でも、峯田節は健在。サビでの、「おええええええええ!!!」と吐き出すような絶唱は流石!の一言です。

活動初期と比べると紆余曲折あり、音楽性やメンバーや活動ペース等変わってしまった部分も多い彼ら(というか彼、か)。そんな様々なバンドの変化を受けて離れてしまった人も多いのもまた事実。しかしロックへの愛や衝動を歌う峯田氏の歌と吸引力は、かつてと少しも変わらずキラキラしていて、気付けば夢中になって聴いていたイケてなくて根暗だった10代の頃のように、ドキドキして聴いている自分がいた。何だかそんな自分が誇らしいような、笑えるような嬉しいような、何とも形容しがたい気分になりました。

 

程度の差はあれど、活動する全てのバンドは日々形を変えて変化していく。そしてそんなバンドと同じく、日々活動し変わって来たのは我々ファンも同じ。活動初期からファンの人や離れてしまった人も含め、恋愛したり失恋したり結婚したり就職したり、借金したり、仕事辞めたりと、それぞれの人生を歩んで変わって来た銀杏ファンの方にこそ聴いて欲しい1枚だな、と思いました。

あの頃の銀杏boyzと全く一緒という訳ではないけれど、変わってしまった部分も確かにあるけれど、キラキラと輝いていてロマンチックで熱い、そうした部分は変わらないんだなあ、と今作で強く実感。月日を経て変わって来たからこそ、そんな銀杏boyzの魅力がより一層強調されて輝いて見えるように感じるのです。時間が経って変わって来たからこそ響くような、また峯田氏が歌うように『ここにしかないどこかへ』一緒に行けるような、そんなドキドキが詰まったとても良いシングル。まだ未聴の方、是非。

 


銀杏BOYZ - エンジェルベイビー(MV)

 

本日のテーマソング

cocco/焼け野が原

無職のアラサーがボーカロイドの曲聴いて号泣した話

はろー、はうろー。皆さんは音楽を聴いて号泣した経験はあるでしょうか。僕はというと元々涙もろい性格なのか、学生時代はよく音楽を聴き涙を流していた。アジアンカンフージェネレーションのファンクラブに涙を流し、銀杏BOYZに涙し、何度救われたか分からない。他にもoasisスピッツthe pillowssmashing pumpkinsweezerと挙げればキリがないくらいに様々なバンドの音楽に感動し、涙し、救われてきた。「どれだけ俺の気持ちを分かってるねん!!」と涙を流す様はさながらパブロフの犬のようだったと思う。

そんな多感過ぎるくらい多感な学生時代を過ごしてきた僕だけれども、感受性というのはすり減っていくものなんですね。気が付けば音楽で涙を流すことはなくなり、泣ける映画や泣いてしまうような悲しい状況に直面してさえも、涙が出ない。なんつぅか感情の起伏の少ない、随分ドライな人間になってしまったなーなんて思うことが多くなっていました。

 

そんなドライで鉄面皮で冷酷超人な僕ですが、最近ふと「あ、これ懐かしいなー」と再生した1曲で思いがけずダバダバ泣いてしまった。まさに涙腺直撃でなんかよく分からないまま涙が流れてダメだった。曲はこちら、ボカロPであるKEIさん作のhello,workerと言う1曲。

 

まさかのボカロ曲。実は私、現在無職で絶賛求職中という、社会において非常にエモいこと極まりないない立場なのだけど、そんな時期にこの曲はまずかった。シンプルながら温かみのあるバンドサウンドで、就職活動や仕事ですり減った感情を、切なくも前向きに歌っている。何だか久しぶりに「どれだけ俺の気持ち分かってるねん!!」と思ったし、「こんなはずじゃ。。」とも思った。

実はこの曲、大学時代にやっていたバンドでコピーしたこともある曲なんですよね。確か大学3年生の就職活動開始前の時期に披露した曲目のひとつだった。バンドでのキメが揃わなかったり、ていうかライブ自体笑えるくらいボロボロで、終了後ずっとプンスカしていた気がするな笑

自分の心の中にある想いを意識せずに言い当てられてしまったような、そして今となっては笑えるようなエピソードを思い出して懐かしいような、そんな唐突な感情のカオスに襲われた挙句の号泣って訳だ。うーん我ながらエモーショナル。もはやエモーショナルハードコアの域に達していると言っても良い気がする。ボーカロイドとかそんな熱心に聴いていた訳ではないのに、不覚。

 

良い年した大人が情けねぇわ、とも思うのだけれども、こうやって直接感情を揺さぶられるのも良いものだなーと思ったのもまた事実。歳を重ねるたびに素直な感情を表現することが出来ない、良くない、という場面が増えて行くものですが。しかしだ、誰も見てないところでくらい素直に泣いたり笑ったり怒ったり発狂したり変顔したり訳もなく全裸になったり思い出し笑いしたり思い出しブチ切れしたり妄想ひとりライブ実施したりするくらいしても良いんでないかなーと思う。これ全部僕が過去にやってたことだが。文字にするとただの狂気でしかないな、こんなんただの変態じゃねーか。でもそれが良い。削れて薄くなってしまった感情を取り戻しに行こうじゃないか、と心から思った。これが僕だし人間なんて皆誰しも少しづつ変なところあるもの。そして僕はそんな少し変な人が大好きだったりする。皆もっと素直に剥き出しで行こうじゃないか、仕事に直接関係ない部分くらいでは。そして皆で笑いあって手を繋ごう。音楽の話なんかしたりしてさ。

 

長々と書き殴ったけれど、要は感情のアウトプットとインプットをちゃんとしたいね、というお話。ドライで鉄面皮で冷酷超人な僕だけれど、自分の感情には敏感な人でありたいです。ではまた!!!

 

本日のテーマソング

THE STROKES/someday

 

 

 

 

 

 

猛暑日が続いておりますがお元気ですか

ここ数日「本日は猛暑日です、外出の際はお気を付けください。」なんてテレビの報道を目にするたびにゲンナリしています。連日暑い日が続いていますが皆さんはお元気でしょうか?僕はというと全くもって元気じゃないです。あまりの暑さに溶けてしまいそうになっている。というか毎日溶けている。

自宅から徒歩2分の距離にある最寄り駅に向かうだけで「この人水被ったのかな?」と思われんじゃねぇかな、て位に汗をかいている。その時点で家に直行してシャワー浴びて着替えたくなるもの。

かなりの暑がりで汗かきである自覚があるので、毎年のことだけれどこの季節は本当に辛いものがある。もう制汗スプレーとかボディシートとかの汗対策グッズとかも我々汗かきズには何の効果もないからね。電車や屋内など空調が効いているいるはずの場所でさえも汗かきまくってるからね。悲しい。

 

そんな訳で今回は、極度の暑がりで汗かきな僕がお家で出来る簡単暑さ対策についてダラダラと書いていこうかなと思います。お前はタレントか!!なんてツッコミが聞こえて来そうですが思いついたものは仕方ないじゃない。へー何て感じで見て頂けたらこれ幸い。

 

まあ対策と言っても何のことはない、「大きめの保冷剤をタオルで巻いて使う」これだけしか無いのですが。これ、最近思いついて連日やっているのですが、本当に素晴らしい。夜眠る際は枕にしてヒンヤリ。それ以外の時は首に巻いたり、tシャツの中に忍ばせたりでヒンヤリ。これが意外に涼しくて、まさにクーラーいらずて感じでとても調子が良いです。是非試して頂きたい。クーラーは涼しいけれどどうしても電気代が高くついてしまうしね。

 

後は暑苦しくてエモーショナルな音楽を爆音で聴く、というのもひとつの手かと。涼しくなるどころか余計に暑くなってしまうけれど、良い音楽でテンションを上げることにことによって暑さが気にならなくなるという作戦。

音楽はニューヨーク出身のエモバンド・TAKING BACK SUNDAYのファーストアルバムがオススメ。

 

テル・オール・ユア・フレンズ

テル・オール・ユア・フレンズ

 

 

 

ジャンル的にはパンク寄りのエモ、という感じで、アメリカのバンドには珍しく何となく童貞臭さと青臭さが滲み出る音楽性が夏にぴったり。その何となく青春パンク感もなくはない雰囲気に、イケてなかった高校時代の夏休みを思い出して熱くなったりノスタルジーを感じたりで個人的に夏にすげえマッチしてる気がします。

当時の夏休み、僕は連日部活で登校していたのだけれど、当時好きだった娘も同じく部活で毎日登校していて。部活自体は全然違ったのだけれど、「会えるかなー」とか思って無駄に校内うろつき回ったりしていた夏休み。会えたところで緊張してまともに口もきけない癖にやたらガッツだけはあったように思う。のちにフラれたけど。

 

不思議なもので彼らの曲を聴いているとそんなしょっぱい青春のエピソードを思い出して熱くなってくる。「また何かやらかしてえなー」思うその熱いテンションでこの暑い熱帯砂漠も気にせず駆け抜けたいです。わりとこういう作戦も悪くないんじゃないかなーと思います。

 

youtu.be

 

何だか最終的に対策どころか自分語りみたいになってしまった気がしますがいかがでしたでしょうか。要は簡単な暑さ対策とテンションの上昇によって、夏を乗り切れば良いんでない?ということです。夏自体はまだまだ好きになれそうにないけれど、そうやって乗り越えたらそれはそれで良い思い出になるのかもしれないですね。てかだから夏には花火だったりフェスだったりバーベキューだとかイベントごとが多いのか。納得。良い感じのオチが思いつけないので今日はこの辺で。文章にオチをつけるのが苦手なんだなあと最近は実感しています。ばいちゃー。

 

本日のテーマソング

かげぼうし/掌

弾き語りライブをやったよーて話

昨日は大学時代の後輩が企画した弾き語りライブに参加してきました。参加と言っても観る方じゃないぜ、ステージに立って演奏する方だぜ。こんな風に人前で本格的なライブをやるのは大学卒業時の引退ライブ以来だから約3年以上ぶり?だったので非常に緊張しました。どんだけ緊張したかというと、ステージ終了後に足がガクガク震えて歩行困難になってしまったくらい。あまりに震えるものだから、バックステージで「わしゃジジイか!」と思ってちょっと笑ってしまったくらい笑何なら演奏中も足ガクガクしてたからね。どんだけ豆腐メンタルやねん!!と歌いながらすげえ思ってたからね。完全にこんなのステージに立つ人間として向いてないからね。でもとにかく楽しかった、ほんっとうに楽しかった。

 

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当日のフライヤー。カッコ良い。仲間内の企画故、一般のライブハウスのブッキングとは違って出演者も皆知り合いばかりなのだけれど、和気あいあいとしつつもバチバチと

した雰囲気があってとても良かったなあと。あと出演者のみんな演奏すげえ上手い。弾き語りライブということで、演奏は基本アコースティックギター+歌という非常にシンプルな構成。こう改めてしっかりと経験すると、弾き語りというのは余分な装飾が無い分、演者の歌や演奏のフィーリングが直接ぶつかってくる感覚があって、すげえ面白いなーと思いました。以下僕の今回のライブのセトリ!

 

01.悲しみの果て/エレファントカシマシ

02.参加賞/それでも世界が続くなら

03.銀河鉄道の夜/GOING STEADY

04.翌日/syrup16g

 

の以上4曲。これ、なかなかにエモーショナルなカバー曲たちですな。肝心な演奏の方はと言うと、途中からあまり覚えていない笑練習の段階では綺麗目なアレンジを施して、割としっとりとミドルテンポで演奏しようと思っていたのだけれど、段々とスピードが速くなり、テンション上がり過ぎた挙句本番では弾き語りというより弾き叫びという感じになっていたように思います。「ロックンロールを感じた」「めっちゃ熱かった」との感想を多々貰えたのであれはあれで良かったと思う笑

 

そんな中、「学生時代は毎日のようにバンドをやって、友達と会えて、そんな生活が当たり前だと思っていた。」と話すひとりの後輩のMCが胸に刺さりました。「でもそれは当たり前じゃなかった。今では毎日仕事に追われて、音楽も友達も触れる機会がめっきりと減ってしまった。なので今日はとても楽しい。良い歳した大人が青春だなんておかしいけれど、最後の曲は青春の歌をやります。」そう話して歌いだしたアンディモリのカバーに本気で涙腺持っていかれるかと思った。

 

まだまだ若者の部類に入る僕らだけれども、モラトリアムの時期は既に卒業し終えていて。もう学生ではない僕らは社会に飛び出して、各々の人生の為にある意味ひとりでそれぞれのやり方で次のステージに進まなければならない。そんな中で得たものと同時に失ったもの、置いて行かざる負えないもの。そしてそれでもずっと心の奥の方に残る消せない、忘れられないもの。そんな諸々を思い出すような、とても心に突き刺さるステージだった。青春、と呼ばれる時期はとっくに過ぎて、まだ若いながらも感性や肉体も日々少しづつ削れるように昔と変わって来ている。もう学生時代のようには出来ないことも多いけれど、それでもまだまだ「俺は何かやらかしてぇんだ!!」と思いながら日々生きていけたら良いなと心から思います。

 

久々のライブもやれてとても良い1日でした。あいつが最後に歌ったアンディモリの曲、何て曲だったかな。今までしっかりとアルバムとかで聴いたことなかった、アンディモリ。今度改めてちゃんと聴いてみようと思う。

 

本日のテーマソング

天才バンド/君が誰かの彼女になりくさっても

 

 

 

LOST IN TIME すべてのおくりものを聴いた

僕はLOST IN TIMEというバンドが好きだ。愛していると言っても過言ではない。周りに「僕(または私)も好き!」という人がいないのでなかなかに寂しいものですが。。ワンマンライブも行ったし学生時代にコピーバンドを組んでライブもしたことがあるし、アルバムが出るたびに購入して聴いているバンドのひとつ。

彼らの初期の楽曲に列車という曲があって、始めて聴いたその瞬間にガツーン!!!と頭を鉄パイプ的なものでぶん殴られた気がして、その時から僕は彼らの音楽の虜になったのでした。

 

列車、今聴いてもめちゃくちゃ良い曲だな、泣きそ。カッコ良いしエモい名曲だと思います。決して華やかなバンドではないし、「イェイ、トーキョーパーリナイッ、ジャスファイ!ウェイ!」なアゲアゲな雰囲気でもないし、演奏自体も特別上手だったり革新的なことをしている訳でもないのですが。どこかいなたい、むしろ泥臭い演奏にがむしゃらでエモーショナルなボーカルで、別れだとか過去の過ちだとか後悔だとかを熱く歌い上げる姿勢に当時の僕は切ねぇ!!でもカッコ良い!!!と惚れ込みまして。そうした彼らの楽曲の世界観と当時の僕の心の周波数のようなものがバチィ!とハマって、それからずっと愛聴しているバンドのひとつなのです。

そんな彼らが出したニューアルバム、「すべてのおくりもの」。今回はそのレビューなんかをしていこうかと思っています。以下僕的ディスクレビューいっくよ!!

 

すべてのおくりもの

すべてのおくりもの

 

 

こちらのアルバム、一聴して最初に思ったのは「別れや後悔や過ちだけではなく、希望と未来についてもこんなに力強く、圧倒的説得力で歌えるバンドになったのだなあ」ということです。初期の作品においてよく歌われていた別れ、迷いや後悔や過ち。これらも全部受け止めて、「それでも歩いていこう!」とひとつの決意と答えが示されているようなアルバムだと感じました。これ、一言で言ってもうめちゃくちゃ名盤なんじゃないかなと思います。

ひと通り聴いて感じたのが何より、全体を通してどの曲もとにかくメロディが凄まじく良いということ。バンドやジャンル、世代なんかも関係なく「良い!」と受け止めて貰えそうな素敵なメロディと、ボーカル・海北氏の説得力のある歌が今作でもこれでもか!と盛り込まれています。そしてその楽曲のバリエーションの豊富さも、海北氏作だけではなくバンド名義での作曲も多数占めているからか、とても魅力的で印象深いなーと。優しくも力強い01.ライラックや05.路傍の石に、今後のライブでのアンセムになりそうな疾走感のある03.アンカー、センチメンタルなメロディが心を掻き立てるようなラブソングの07.トーチシンガーとこれぞLOST IN TIME!な楽曲達がありつつ、オシャレなコード進行でシティでスタイリッシュな雰囲気の08.オクターブに10.太陽のカフスと新機軸の楽曲もあったり。

通常こうした多彩な楽曲が多数盛り込まれたアルバムだと、どうにも統一感の無さを感じてしまうケースがありますが、04.lrisに11.匣の2曲のインスト曲の、実にナイスな配置もあって、非常に統一感のあるとても良い流れで最後まで一切だれずに聴けちゃいます。(これ、何気にすげーことだと思う)そうした中で我々リスナーと同じ目線に立って、「色々あるけれど、一緒に歩いて行こうよ」とそっと背中を押してくれるような楽曲たちが胸に沁みるとても良いアルバムだなと。別れや後悔や迷いや過ちや怒りだとかをぶつけるように歌う時期を経て、それも含めて希望を持っていこうぜ!というスタンスにいちファンとしては結構ジーンと来るものがありますな。「彼らがそう言うのなら、きっと未来も悪くないかもな」、なんて思える。それだけの説得力がある音楽を鳴らしているバンドだと思います。ファンの方は勿論、そうじゃない方々にも是非手に取って聴いて欲しい、そんな作品。

 

本日のテーマソング

NUMBER GIRL/NUM-AMI-DABUTZ

LOSTAGE ポケットの中で MV公開してたのね

僕が非常にリスペクトしているバンド、LOSTAGEの新曲・ポケットの中でのMVが公開されていたことを先日知りました。びっくりして調べたらなんとMVだけでなく、新しいアルバムも既に発売済みだったと言う。。。友人が「そういやLOSTAGEの新曲聴いた?」と言ってくれなかったら多分後数か月は気付いてなかったと思う。最近なかなか好きなバンドの動向とかを把握し切れていなくて、気付いたら新譜出して結構時間が経ってから気付くっていうのがほとんど過ぎてちょっとへこむもの。実に恐ろしい。恐ろし過ぎて夜お漏らししちゃいそうだもの。ツイッターを見てみるとどうやら既にツアーも決まっていてアルバムもかなりの評判みたいですね。数年前からずっと楽しみにしていたので、テンション的には「こりゃあただ事じゃねぇゼ。。」とまだ新譜入手する前からみなぎっているところです。

 

           youtu.be

 

これ、めちゃめちゃ良い曲。ほんと良い曲。知らせを聞いた時からもう何回リピートして聴いたか分かんないもん。初期に多くあったような、ゴリゴリでソリッドで攻撃的な曲ももう死ぬほどカッコ良いのだけれども、前作の「Guitar」から続く、こうしたグッドなメロディにそっと生活に寄り添うような、それでいて背中を押して励ましてくれるような、優しくも力強さを感じる彼らの音楽が本当に好きで。「頑張れよ!!」とか歌詞で言っている訳ではないけれど、「あ、俺も頑張ろう」とか思って辛い時期に何度力を貰ったか分からないもの。曲や歌詞も年々ボーカルの五味さんのパーソナルな部分を映すようにドンドンとストレートになって来ていて、彼らの自主レーベルでの活動や挑戦も含めて今最もアツい、カッコ良いバンドのひとつだと本気で思っています。

 

音楽やCD、そしてバンド自体が売れないと騒がれていたり、そもそも僕自身が最近流行っているような音楽自体に全く心が惹かれなくなっていたりで内心、バンドシーン自体に「なんだかなあ。。」と思っていたりもしていたのですが、そんな思いもこのニュースを聞いて一気に吹き飛んでしまった。何だかんだ心はまだまだロックキッズのまんまだなあ、と安心したと言うか再確認したと言うか何かそんな感じ。新譜やライブが今からすごく楽しみ。こんなカッコ良い人たちがいるんだぜ!!!と声を大にして言いたいし高鳴りが半端じゃないです。

 

Guitar

Guitar

 

 

こちら前作のGuitar。超絶名盤なので未聴の方いたらこちらも是非。めちゃんこカッコ良いのでな!!!!では今回はこの辺で、ばいちゃ!!!

 

本日のテーマソング

LOSTAGE/ポケットの中

 

 

 

 

 

今週のお題「私の『夏うた』 BURGER NUDS・ミナソコ

テーマが「私の夏うた」ということで、僕が夏になるたびに聴きたくなる1曲がBURGER NUDSのミナソコ。

 

 

youtu.be

 

先日更新した記事でもちょろっと書いたのだけれども、毎年夏になると僕はBURGER NUDSが聴きたくなる。その中でも特にアルバム・low   name収録のミナソコが無性に聴きたくなるのです。サウンド的には3ピースらしいシンプルなバンドサウンドながら、「孤独」を連想させる内省的な歌詞に、センチメンタルだけれど清涼感のあるメロディ。夏うた、というとノリノリでアゲアゲな曲をどうしても連想してしまうけれども、学生時代イケてなかった芸人の僕的には、この曲こそ至高の夏うた。

 

BURGER NUDSの楽曲は不思議とノスタルジーを感じさせるものが多いような気がする。聴いていると、どこか懐かしいような気持ちになるから不思議。この曲も御多分に漏れず、聴いていると中学時代を思い出します。中学の頃とかBURGER NUDS全然知らなかったのにね。中学時代の僕はというと、完全なる根暗野郎で正に暗黒時代。嫌われたくないから人に話しかけられた時だけヘラヘラして、それ以外は死んだ魚のような目をして「ここではないどこかに行きてぇ、消えてしまいてぇ。。」とモヤモヤを吐き出せずにいた。人と会話をすることも苦手になってしまってずっと一人で音楽を聴いていたり本を読んでいたり、それだけが心から楽しめる時間だった。今思えばあれは何だったんだろうね。きっと思春期にありがちな自我の芽生えって奴だったのかな。とにかくあの頃の僕はひたすらに暗い奴で、人も自分自身も大嫌いだったし怖かったのね。(今でも暗いっちゃ暗いけどねはあと)

 

当時水泳部に所属していた僕は練習あとの夕方、ひとりプールで黄昏るのが好きで、片付けや帰り支度も放置してよくぼけーっとしていました。属に言う男のゴールデンタイムて奴だ。数少ない中学校での楽しみの1つで、ぼけーっとしながら実に色々なことを考えていたように思います。その時見ていた風景や匂い、感じていたことや考えていたこと、そんな諸々を、ミナソコを聴くたびに思い出して懐かしくなったりする。暗黒色にまみれていたはずの青春も、今となってみればそれはそれで青春に違いないし、多少屈折はしていたけれども確かに青春を過ごしていたのだなあ、と時を超えて少し愛おしく感じたりもします。僕にとってミナソコはそんな夏の青春を思い出す1曲。むせかえるような暑さの夏の夕暮れに、今年も聴いておセンチになったり懐かしくなったり、地元に帰りたくなったりするんだろうなー。

 

本日のテーマソング

それでも世界が続くなら/参加賞